世紀末の自作界
店長のジョニーがCOMPUTEXから帰って、ようやくケースマニアックも全力運転の体制が整ったようです。
ジョニーといえば、その師匠の高橋敏也氏。私も20年来の旧知なので、彼のお供ならと、あえて多忙のジョニーを取材に同行させた次第です。
そんな折、なにげなくDOS/Vmagazine のバックナンバーをめくっていたら、こんな記事に遭遇しました。1998年の10月15日号です。
奇遇というべきか、9年前のCOMPUTEX TAIPEIの帰朝報告でした。
当時は第一世代のPentiumからPenitumⅡへ、Socket7からSlotⅠへという潮流のなかで、カートリッジ化されたPenitum(Ⅱ)をどう冷やすかにユーザーの関心が集まっていたようで、高橋氏もCPUクーラーを山ほど買い込んでいます。
333MHz(ベースクロック66MHz×5ぐらい)なら今の感覚ではどうということもなさそうですが、この時点のP6は発熱王のKlamathコア。ケース全体のエアフローについては今ほど意識が高くない時代でもあり、それだけCPUクーラーへの注目度が高かったような気もします。
まだ台湾メーカーも日本市場に不慣れで、マニュアルやチラシに面白い日本語が乱れ飛んでいた時代です(今も大して変わってないけど)。
がっちしこ、と。
この「1998年の10月15日号」では早くも「オーバー600MHz」と、かなり凶悪なオーバークロックを特集しています。
PentiumⅡは第二世代のDeschutesで100MHzベースになり、消費電力が減ってKlamathほど熱をもたなくなりました。DeschutesからL2キャッシュを撤廃したのが初代のCelelon(Covington)で、こちらは66MHzベースなのですが、
・同じコアなら100MHzで動くだろう
・L2キャッシュがなければ6倍でも動くんじゃないか
というのが当時の編集会議の基調だったように記憶しています。動かなかったら雑誌が出ないところでしたけど、なんとか動いたんですねえ。
特集3の「Voodoo」というのは、そのころゲーマーの定番だった3Dfx社のグラフィックスアクセラレータで、主要な3Dゲームはたいてい同社のAPIである「Glide」を採用していました。今のように、なんでもかんでもMicrosoftやIntelが決める世界ではなかったわけです。
次の号では、なんと高橋氏が「良い本体ケースと悪い本体ケース」について持論を展開しているではありませんか。
つい最近、私も前店長の文を下敷きにケースマニアックの「PCケースの見方・選び方」を書いたところですが、その主旨は本質的に9年前の高橋氏の着眼点と大きく違わないことが分かりました。偉い! さすがは師匠と呼ばれるだけのことはあります。
……これだけ言えば、次の改訂時には原稿を書いてくれるだろうな :-P
さて、翌年2月には自作PC界にとって画期的なPCケースがデビューしています。その名は「WiNDy MT-PRO2000」。高橋氏も3ページを割いて、国産初の(ほぼ)オールアルミ・ミドルタワーを詳解しています。
ここでは文頭の1ページだけですが、写真を掲載しておきます。
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